装いのなかの自分とともに

更新日：20200925

「ギャルソンヌ」とはフランス語で「おてんば娘」を表すそうなのです。少年のようなファッションや髪型に身を包んだ女性のことを表すこともあるそうです。
ファッションやヘアースタイルは、単なるギフトに使われる包装紙のように人をラッピングするものであるのだから、その人自身の本質とは全く関係がないと考えている人もいれば、その人自身の内面や感性そのものを映し出しているのがファッションやヘアースタイルであると意見を述べる方もおります。
「ギャルソンヌ」が表す女性像は、少年や男性の雰囲気を醸し出す女性のようですが、昨今のLGBT運動に対する社会の反応をみておりますと、誰しもがそのような願望をもっていたりするものなのではないかという考えに至るです。
その願望の大きさは大なり小なりあるのかもしれませんが、少年のような装いを好む女性や、女性の装いに身を包むことに安心感を覚える男性は、自分のなかに存在する男性的な感情や女性的な部分を、単にストレートに表現しているだけではないのだろうかと考える昨今であります。
女性なかに潜む男性的な部分、男性のなかに潜む女性的な感情をどう表現するかによって、その社会的評価が変化しているだけなのかもしれません。
「ギャルソンヌ」と呼ばれる女性たちのように、自分自身の少年のような内面を「ファッション」として表現できるのであれば、それはお洒落なラッピング効果となって、中身の内容以上に社会的価値を増すこともあります。先日、ご近所の女装癖のあるオジサマが、休日の午後に、カラオケボックスで一人、女装を楽しむ姿をおみかけしました。
ご近所のオジサマは家族へのカミングアウトをした上で、女装に関間する家族の了承を得ているそうなのですが、このオジサマと「ギャルソンヌ」たちの社会的評価の違いについて徒然に考えてみました。一向に良い考えはみつかりませんでしたが、少年のような装いをファッション化させる女性たちと、休日の午後に女装を堪能するオッサンの見栄えの違い差は、いったい何を言わんとしているのでしょう。
オッサンの女装も「フッション」と評価される時代がくるのかな。