包装グッズ収集家・Bruno Batistaのブログ



注射剤などの薬剤容器2

更新日:20200107

バイアルは、容器本体とゴム栓およびキャップ部より構成されている注射剤用容器です。本体は、アンプルと同様にホウケイ酸ガラスが用いられていますが、最近では、プラスチックバイアルも利用されてきています。プラスチックの場合、製剤成分の吸着、添加剤の溶出、ガス・水蒸気バリア性、加熱滅菌時の耐熱性が主な留意点となります。プラスチックバイアルが検討されるようになった経緯は、タンパク質製剤などでガラスやゴム栓中の微量な無機元素との相互作用が報告されてからです。プラスチックバイアルとしては、環状ポリオレフイン(COC)、ポリプロピレン(PP)、PET製バイアルの開発が進んでいます。COCは高いガラス転移点をもち、耐熱性に優れ、透明性、バリア性、特に水蒸気バリア性が良好であるほか、金属元素の溶出も少ないため、バイアル用途に適したプラスチックと考えられています。注射はアンプルやバイアルに充填されていた薬剤をシリンジ(注射器)に移し替えて投与されてきました。薬剤があらかじめシリンジに充填されていれば、「医療現場における業務の効率化」、「薬剤の取り違え・誤投与などの医療事故の防止」、「異物混入・細菌汚染のリスクの軽減」が期待できるため、薬剤が充填されたシリンジ、すなわちプレフィルドシリンジの利用が増加しています。基本的にプレフィルドシリンジは、バレル、ガスケット、キャップ、フランジ、ノズル、押し子、パックストッパーの7つの部材から構成されています。バレルの材質は、ガラス、PP、COCなどが適用されています。




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